夏の間スイスを離れ、我が家をサブレントした経験 その1

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サブレントについて

皆さん、こんにちは。今回の記事では、スイス在住の私が今年の夏に日本へ長期滞在する際、スイスにある私の部屋をサブレントした経験についてお話しします。

現在は手続きが進行中ですので、何度かに分けてエピソードをお送りします。

サブレント(又貸し)は、物件の所有者としての責任を維持しながら、一時的な空き部屋を有効活用する方法としてスイスでは広く利用されています。、日本では、サブレントは法的に許可されておらず、日本の賃貸法では、契約者が物件を第三者に貸すことは基本的に認められていません。スイスでは法的に許容されているため、チューリッヒでは一般的な実践として認知されています。

Flat foxで借り手を探す

スイスの部屋をサブレントするにあたって、最初のステップは信頼できる借り手を見つけることです。そのために私が使ったのが「Flat Fox」というウェブサイトです。

参照:Flatfox

「Flatfox」は、物件の掲載と検索に対して完全に無料で利用できるサービスです。ユーザーフレンドリーなデザインで、物件を簡単に検索できます。

参照:Flatfox

マップを使用して地域を探索したり、賃料、部屋数、面積などの特定の条件で絞り込むことが可能です。また物件の借主と直接メッセージをやり取りできるChat機能などが使い易く、問い合わせや手配をスムーズに進めることができます。

私の部屋には1週間の案内期間に100人近くの応募者があり、その中から信頼できる候補者を見つけることができました。

応募者を検討した後、2名を部屋の内覧に案内し、その中から私は1名の借り手を選びました。彼女はフレンドリーで信頼できる印象を持ち、私の部屋を大切に使ってくれると確信して決定しました。

必要な書類と手続き

借り手が決まった後、次に必要となるのは契約書の作成です。スイス、特に私の住むチューリッヒ州でサブレントを行う際には以下のような書類や情報が必要となります。

サブレント契約書 「Untermietvertrag」

まず、私と借り手との間でサブレント契約を結びます。この契約書は、私と借り手との間でサブレント契約を形式化するためのもので、賃料、レント期間、損害等についての規定をチューリッヒ州が指定する「Untermietvertrag」という書類に記載します。既に項目が記載されているので、自分で文章を作成する必要はありません。フォーマットはウェブサイトからpdfでダウンロードすることが可能です。

主賃貸人の許可

スイスの法律では、自分が借りている物件を他人にサブレントするためには、元の賃貸人(大家や管理会社)からの許可が必要とされています。しかし、重要なことに、法律では主賃貸人は特別な理由がない限りサブレントを拒否することはできません。そういった前提条件もありますが、私は部屋の案内を出す前に自分の大家に連絡を取り、サブレントの予定を連絡しました。私の大家は慣れている様子ですぐに計画を理解し、許可書を準備してくれました。

ただし、これは一般的なケースで、具体的な状況は個々の契約内容や大家の意向によるため、自身がサブレントを考えている場合は、必ず主賃貸人との明確な合意を得ることが重要です。

デポジット口座

サブレントをする際、保証金(デポジット)を受け取ることが一般的です。これは、借り手が部屋を適切に使わなかった場合や、何らかの損害が発生した場合に備えるためのものです。

スイスでは、この保証金は銀行の「デポジット口座」に入金されます。デポジット口座は、銀行で一般的に無料で開設することができ、双方の名前で開設され、その資金は契約終了後に適切に返還されるまで保護されます。

私はこのデポジット口座の開設を借り手へ依頼して、借り手から口座情報をを受け取りました。保証金の額や返還条件等は、サブレント契約書に明記されており、双方の同意のもとで決められます。このように、デポジット口座を使用することにより、万が一の事故や損害が発生した場合でも、適切に対応できるようにします。

写真の記録

上記の手続きを整えることで、サブレントの準備がスムーズに進みました。また、鍵の受け渡しの前に部屋の状態を記録した写真をたくさん撮りました。これは何か問題が発生した場合、自分を守るための重要な手続きですので、サブレントをする際には部屋の写真撮影をお勧めします。

サブレントの中間報告と感想

私が日本に滞在している間、スイスの自分の部屋をサブレントという形で貸し出すという経験は、全てが新しく新鮮な体験でした。まだ全てのプロセスが終わっていないため、最終的な結果については次の記事で報告します。

しかしここまでのところ、サブレントの手続きは思っていた以上にスムーズで、非常に簡単に信頼のおける借り手を見つけることができたことや、必要書類を揃えることができたことに達成感を感じています。自分の留守中に家賃を無駄にすることなく、自分の住まいを必要としている人へ提供できるという点も、大きな喜びです。スイスに在住されており、一時的に部屋を留守になる予定がある方には、ぜひこの方法をお勧めします。

サブレントの結果とその経験から得た具体的な学びについては今後の記事で詳しくお話しします。それでは、また次回まで。

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