Äss-Bar:持続可能性と美味しさを兼ね備えたスイスのベーカリー

料理と食

朝のパン、昼のサンドイッチ、夕方のスイーツ。チューリッヒでは、毎日多くの人々がベーカリーを訪れ、新鮮なパンやペストリーを楽しんでいます。しかし、その日の終わりには、売れなかった商品が残ってしまうことが多くあります。そんなとき、それらの運命はどうなるのでしょうか?その問いに答えを出している、スイスのチューリッヒを拠点とするユニークなベーカリーチェーン「Äss-Bar」を本日は紹介します。

Äss-Barの創設とミッション

出典:Äss-Bar

Äss-Barのコンセプトは、地元のベーカリーやカフェが前日に売れ残ったパンやペストリーを回収し、次の日に割引価格で販売することです。同様のコンセプトはすでにドイツやフランスで取り入れられておりましたが、その画期的なコンセプトに刺激を受けたスイス人の4名が、地元のパン屋業界からの支援を受けて、2013年の秋に最初の店舗をチューリッヒオープンしました。ベーカリーの反応が良かったため、近年ではスイスの全域に店舗を展開しています。

彼らのスローガンは「 FRISCH VON GESTERN(翌日も新鮮)」です。商品は毎日店頭に並べられ、次の日も品質は引き続き高いままのパンやペストリーを購入することができます。

前日のベーカリー商品の回収と再販売

ここで私の経験を少しシェアしたいと思います。私がチューリッヒに住み始めた際に、通勤の道にÄss-Barがありました。私はそこでよく朝のパンや昼のサンドイッチを購入しました。

スイスの物価はとても高く、引っ越して来たばかりの私は食費の高さに戸惑っていましたが、Äss-Barの商品の品質は素晴らしく、価格も手頃でとても助かりました。例えば、通常のベーカリーで売られているCHF 8のサンドイッチはこちらではCHF 2-3程度で購入することができます。お店でコーヒーやお茶を購入することもでき、昨日の商品であることを除けばいつものベーカリーと何ら変わりはありませんでした。Äss-Barのスタッフは感じがよく親切で、質問をすると商品についての説明を丁寧にしてくれました。

お店を利用することは消費者にとって経済的に大きなメリットであり、さらに社会全体の食品廃棄物の削減にも寄与することができる点が気に入っています。

チューリッヒでÄss-Barを訪れる

Äss-Barは2023年現在、チューリッヒ市内に2店舗を構えています。それぞれの店舗は、毎朝、新鮮なパンとペストリーを提供し、食品廃棄物の削減に寄与しています。以下に、主要な店舗の場所をご紹介します。

Äss-Bar Niederdorf

歴史的なNiederdorf地区に位置するこの店舗は、チューリッヒ大聖堂からほど近い場所にあります。観光の合間に立ち寄って、美味しいスナックを楽しむことができます。

住所:Stüssihofstatt 6, 8001 Zürich

Äss-Bar Stadelhofen

こちらは、Stadelhofen駅構内の店舗です。このエリアはショッピングとダイニングに最適なおしゃれな中心地で、オペラ座や湖にも近く、Äss-Barの美味しいペストリーで一息つくのに理想的です。

住所:Stadelhoferstrasse 8, 8001 Zürich

Äss-Barの拡大と未来

現在、Äss-Barはチューリッヒを始めとするスイス全土に店舗を展開しています。彼らのユニークで社会的なビジネスモデルは、他の地域や国でも展開できる可能性を秘めています。私もファンの一人ですが、このような取り組みは、持続可能な未来を目指す世界中の企業や個人へ、素晴らしいインスピレーションを与えてくれます。

まとめ

Äss-Barは、食品廃棄物の削減、地元のビジネスの支援、持続可能性への取り組みという、社会的な意義を持つビジネスモデルとしてベーカリーを展開しています。彼らは、企業が地域社会にとっての模範となり、新しい食のシステムの可能性を示しています。私たち一人一人が、日々の選択を通じて持続可能な未来に貢献できることを、Äss-Barの利用を通じても感じています。

ぜひ日本からスイスへ来られた際には利用してみてください。

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